夏に体重制限や減量が必要な選手が意識したいこと
夏の時期にシーズンとなる競技は多く、練習量も多くなりがちです。このシーズンに体重制限や減量が必要な選手が意識したい「水分補給」「ストレッチ」「食事」についてお伝えしていきます。
体重制限や減量が必要な選手が意識したいこと
栄養はしっかりと補給したいですが、体重制限のある競技のアスリートは思うように食事量がとれないこともあるはず。今回は夏シーズンに体重制限や減量が必要な選手が意識したい内容をお伝えしていきます。
夏に意識したい「水分補給・ストレッチ・食事」
○水分補給
この時期に何と言っても無視できないのが水分補給です。
身体の水分の3%が失われるだけでも運動のパフォーマンスは大きく低下し、体重の2%の水分を失うだけで競技能力は確実に低下すると言われています。体重の2%というと、体重50㎏の女性アスリートでは1㎏分。
練習や試合が終わった後に体重が1㎏や2㎏減っていたなんていう経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。この時に減った体重のほとんどは水分なので、身体機能や集中力が大きく低下した状態で運動をしていたことになります。
ある意味、水分補給を怠るアスリートはまだ意識を高める余地がある反面、伸び代も大きいということになりますね!
細胞までしっかりと水分を補給するのに必要なのが、飲料に「電解質」と「適量の糖分」が含まれていること。そこでオススメなのが「経口補水液」です。通常のスポーツドリンクと比べて糖分が少なく、水分の吸収効率が高いのです。
水分が細胞単位で満たされるとストレスが緩和されて自然と食欲が落ち着いてくることを感じるはず。何より電解質は0カロリーです!
試合で良い結果を出すためのみならず、練習の中で怪我をしないためにも、良い練習をして試合に備えるためにも、水分摂取は効率的に行うようにしましょう。
○ストレッチ
夏場は気温の低い時期に比べて血流は良いですが、水分不足によって筋肉が硬くなってしまうことがあります。汗を多くかくと筋肉がつりやすくなることもあるため、体内の水分が大きく動くこの時期にも筋肉の柔軟性には気を配りましょう。
おすすめは入浴や運動後のストレッチ。それもしっかりと水分摂取をしてから行いましょう。身体に水分が満たされている状態でストレッチを行う方が、細胞の隅々まで血液を送り込むことができ、高い効果が見込めます。
疲労回復やダイエットにも細胞単位で水分が満たされていることは非常に重要です。水分摂取、循環の改善の両面を意識していきましょう。
○食事
体重制限のある競技に出場すると言っても、食事量をただ減らすだけでは疲れ切ってしまいます。カロリー収支(摂取カロリーと消費カロリーの差)で、ある程度-(マイナス)をつくることは必要ですが、それ以上に重要なのが食事の内容。
- 細胞までしっかりと栄養を届けるための「循環」
- 糖質や脂質というエネルギー源をしっかりとエネルギーまで変換する「代謝」
この二つが重要です。そのために必要なビタミン(特にB群)はコンスタントに補給しましょう。
ただし、ビタミンB群は体内で長持ちせず、過剰に摂取した分は尿と共に排出されてしまう性質があります。また、ビタミンB群は水溶性のため、コンビニ弁当やファストフードといった外食では失われている傾向にあります。
そのような外食時や、ビタミン摂取がおろそかになりやすい時など、場合によってはサプリメントを利用するのもよいでしょう。
まとめ
ダイエットをする時も「回復」と「コンディショニング」に意識を向けると、ストレスなく、結果的に効率的にダイエットすることができます。気分良く、結果も出したい欲張りな方ほど、気持ちを焦らせるより、より効率的な方法を試してみると良いでしょう。
【執筆】
薬剤師(パーソナルトレーナー):安野 勇太
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