最も脂肪燃焼効果の高い肉の種類とその部位
健康的なダイエットには肉の摂取が効果的だといわれ、「肉ダイエット」も話題です。では、どの種類の肉や部位が最も脂肪燃焼効果が高いのでしょうか? 肉の栄養成分からみていきましょう。
脂肪燃焼効果の高い肉はどの部位?
肉の栄養成分「カルニチン」と「たんぱく質」
「脂肪燃焼」という言葉と肉類は無縁だと考えがちですが、実は、肉類には脂肪燃焼効果が期待できる大切な栄養素が含まれています。その大切な栄養素とは、カルニチンとたんぱく質になります。二つの重要な成分について、以下に詳しく解説していきます。
●カルニチン
カルニチンという言葉はなかなか聞き慣れないかもしれませんが、とても大切な成分になります。
主な働きとしては体内の脂質代謝に大きく関わっていて、余計な脂肪を分解してエネルギーへと変換しているビタミンに似た働きをもつ物質になります。そのため脂肪燃焼効果が期待でき、中性脂肪の低下やコレステロール値の低下に深く関与しています。
さらにカルニチンは肉類以外にはほとんど含まれていないので、肉類は大切なカルニチンの供給源となっていることを頭の片隅に置いておきましょう。
●たんぱく質
脂肪燃焼を目指す上で重要となってくるのは、基礎代謝量と筋肉量をアップさせることです。
体の中で筋肉が作られるために必要となってくる栄養素は、他でもないたんぱく質ということになります。しっかりと肉類を摂り、筋肉量のアップをはかることで、自然に基礎代謝量も上昇し、結果として脂肪燃焼効果が期待できるということに繋がります。
脂肪燃焼効果の高さ比較
脂肪燃焼効果の高い肉の種類
次に、脂肪燃焼効果の高い肉の種類としてカルニチン含有量を比較していきます。
肉類の脂肪燃焼効果の比較として、上記に記したカルニチン含有量を基準にします。食べることが多いであろう肉類の代表格である牛肉、豚肉、鶏肉のカルニチン含有量(1kgあたり)は次のようになります。
- 牛肉……1180mg
- 豚肉……274mg
- 鶏肉……80mg
以上のことから牛肉のカルニチン含有量がずば抜けて高いため、脂肪燃焼効果が最も高いということになります。
脂肪燃焼効果の高い部位
次に、牛肉の中でそれぞれの部位ごとの脂肪燃焼効果を比較していきます。
牛肉を部位別に、かたロース、サーロイン、ばら、もも(赤肉)と分別します。それぞれのたんぱく質含有量(100gあたり)を以下に記していきます。
- かたロース……13.8g
- サーロイン……11.7g
- ばら……11.0g
- もも(赤身)……19.2g
これらの結果から、牛肉の中のもも(赤身)肉が最も脂肪燃焼効果が高いということになります。
最も脂肪燃焼効果を期待できる食べ方、調理の仕方
脂肪燃焼を目指すためには、自分の手のひらサイズぐらいの牛肉のもも肉(赤身)を食べるようにしましょう。
調理法としては油を使いすぎないように気をつけて、焼く、煮る、蒸すといった方法で調理して摂るとよいでしょう。
また、摂る時間帯としては、ご自身のライフスタイルに合わせて、活動量が多い時間帯の前の食事で摂ることをおすすめします。そうすることで、より効率がよい脂肪燃焼効果が期待できます。
★ 作り置き! 牛もも肉のロースト ★
では、脂肪燃焼効果が最も高い、牛のモモ肉を使ったレシピをご紹介します!
●材料 (作りやすい分量)
- 牛もも塊肉……400g~500g程度
- トマト缶……1/2缶
- たまねぎ……1個
- にんにく……1カケ
- ヨーグルト……大さじ1.5
- 塩コショウ……少々
- オリーブオイル……大さじ1
●作り方
- ① 調理の1~2時間前に肉を常温に戻しておきます。
- ② 常温に戻したら、塩コショウを振っておきます。
- ③ たまねぎ、にんにくは薄くスライスします。(にんにくチューブでも可)
- ④ フライパンにオリーブオイルを熱し、強火~中火で肉の正面を焼きます。
- ⑤ 肉を鍋に移して、トマト缶、たまねぎ、にんにく、ヨーグルトと一緒に蓋をしてじっくり煮込みます。
- ⑥ 1時間ほど煮込んだら、完成です。
まとめて作って、食べる時に手のひらサイズにカットすることで忙しい日や昼食などにも用いやすくなります。シンプルな味付けなので、その後のアレンジが自由自在でとても使い勝手がよいのでおすすめです。
まとめ
脂肪燃焼に効果的な肉の紹介は、いかがでしたか? 肉は種類や部位によって味や柔らかさはもちろんのこと、栄養価の面でもさまざまな違いがあります。
今回、紹介した牛肉のもも(赤身)肉を「キングオブ脂肪燃焼」として取り入れてみてくださいね。
【執筆】管理栄養士:戸田 綾子
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