蜂蜜の殺菌効果を利用した夏のお弁当レシピ
夏のお弁当といえば、傷まないか気になりますよね。蜂蜜には殺菌効果があることをご存知でしょうか? 蜂蜜をどうすればお弁当に使えるの? と思うでしょうが、「蜂蜜=甘味料」と考えると扱いやすくなります。白砂糖を使う代わりに殺菌効果のある蜂蜜を取り入れ、夏に向けたお弁当レシピを考案しました。是非、お弁当作りの参考にしてみて下さい。
ハチミツの優れた殺菌・抗菌効果とは?
生蜂蜜とは、蜜蜂が採ってきた蜜を加熱処理や何の加工もせずに、そのまま瓶に詰めたもの。
蜂蜜の殺菌作用は、口内炎の症状を和らげたり、口臭の予防となります。
また、抗菌作用は粘膜を修復し、細菌感染で弱っている腸に良い影響を与えます。このように、強い殺菌・抗菌効果のある蜂蜜は、夏に多い食中毒の予防食品として必要だと言えます。
ただし、蜂蜜を加熱することにより殺菌、抗菌効果が消失してしまうため注意しましょう。
蜂蜜の殺菌効果を利用した夏のお弁当レシピ
ここでは蜂蜜の殺菌効果や夏が旬の食材を使ったお弁当レシピをご紹介します。
★梅じゃこご飯(材料はお茶碗3杯分)
<材料>
- ご飯……お茶碗3杯分
- 梅干し……2個
- しらす干し……50g
- 青じそ……3枚
<作り方>
- ① 青じそは千切りにして水に放ち、アク抜きして水気を絞る
- ② 炊き上がったご飯に、ほぐした梅干しとしらす干し、①を加えてさっくり混ぜたら完成
◎食材のポイント
梅干しに含まれるクエン酸は、疲労回復効果や唾液の分泌を促し、食欲増進につながります。
青じそは免疫強化に関わるβカロテンが豊富で、抗酸化作用が強いのが特徴的。防腐作用や解毒作用があるため、お弁当にも積極的に活用しましょう。
★鶏ももで甘辛カレーチキン(材料4人分)
<材料>
- 鶏もも肉……1枚
- 料理酒……大さじ1/2
- カレー粉……大さじ1/2
- 塩、こしょう……少々
- しょうゆ……大さじ1と1/2
- 料理酒……大さじ1
- 蜂蜜……大さじ1と1/2
- 片栗粉……適量
- 溶き卵……適量
- オリーブオイル……大さじ1
- 白いりごま……大さじ1/2
<作り方>
- ① 鶏もも肉を斜めにそぎ切りし、食べやすい大きさに切る。料理酒大さじ1/2 とカレー粉大さじ1/2 、塩、こしょうを入れ軽くもみ込み下味をつける
- ② 調味料を混ぜる。しょうゆと料理酒を鍋に入れ沸騰したら火を止める。冷めたら蜂蜜を入れてよく混ぜる
- ③ 片栗粉をまぶしたら、溶き卵をつけオリーブオイルを敷いたフライパンに間隔をあけて、中火で両面焼く(溶き卵をつけなくても良いが、つけた方がふっくらする)
- ④ ③の粗熱がとれたら、②に15分ほど漬け込み、白いりごまをかけたら完成
◎食材のポイント
カレー粉の成分「カプサイシン」には新陳代謝を促進し、脂肪の分解を促すホルモンの分泌を高め、食欲を増進させます。
★ピーマンの蜂蜜ごま和え(材料2人分)
<材料>
- ピーマン……3個
- 黄パプリカ……1/3個
- 白すりごま……大さじ2
- しょうゆ……大さじ1
- 蜂蜜……小さじ2
<作り方>
- ① ピーマンとパプリカは種とヘタを除く
- ② ①を蒸し器で蒸す
- ③ やわらかくなったら取り出し、冷ました後に細切りする
- ④ 白すりごまとしょうゆ、蜂蜜を合わせた中に入れて混ぜたら完成
◎食材のポイント
ピーマンはレモンに負けないビタミンCの宝庫。血管や骨など、体の基礎を健やかに保つ働きをし、高い抗酸化力を発揮します。
ビタミンCは体に貯めておけず、汗や尿で随時流れ出ていくため、こまめに摂りたい栄養素です。
★きゅうりの蜂蜜酢の物(作りやすい分量)
<材料>
- きゅうり……1本
- わかめ……2g
- 酢……大さじ1と1/2
- 蜂蜜……大さじ1
- 塩……小さじ1/2
<作り方>
- ① きゅうりは小口切りにして、分量外の塩を適量混ぜる。わかめは水で戻し、水気をしぼって食べやすい大きさに切る
- ② 酢と蜂蜜、塩をボウルに混ぜ合わせる。
- ③きゅうりをしぼってわかめと一緒に②と和えたら完成
◎食材のポイント
酢には抗菌作用があり、有害な細菌を排泄する働きがあります。
また酢に含まれるクエン酸には消化吸収を助ける作用があるため、胃や腸を健やかに保つ働きがあります。
※蜂蜜の注意点
蜂蜜には、まれにボツリヌス菌の芽胞が混入しており、1歳未満の子供が摂取すると乳児ボツリヌス症を発症する危険があります。
そのため、1歳未満の子供には絶対に蜂蜜を与えないで下さい。
まとめ
- 必ずおかずは冷ましてから詰めることで腐敗を防止します。
- 汁気や水気は取ってつゆ移りを解消します。
- 甘、辛、酸など味のバランスを取り入れ、飽きのこない組み合わせを。
たんぱく質やビタミンなど栄養バランスに気をつけたら、お弁当作りも困りません。
また、生蜂蜜は加熱してしまうと殺菌効果が得られないため、漬けこんだり、ごま和えや酢の物で蜂蜜を非加熱の状態で使用し、夏に多い食中毒の予防に努めましょう。
【執筆】管理栄養士:浦西 小百合
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