夏バテに負けないシソ(紫蘇)の薬効とレシピ
夏バテなどで体調を崩しやすいこれからの季節に、オススメな食材がシソ(紫蘇)です。今回は、そのシソの薬効や調理ポイントをおさえたレシピ、リフレッシュできるシソの香りの上手な利用法をご紹介します。
シソ(紫蘇)の薬効とは
「あぁ…… 疲れた!」そんな時、シソをちぎって香りをかぐと、ホッとするのは私だけでしょうか?
シソのすがすがしい香りは「ペリルアルデヒド・リモネン・ビネン」など、揮発性のテルベン類という成分によって生じます。この香りの成分は嗅覚を刺激し、食欲を増進させる効果があります。また、消化吸収を助け、胃腸の調子も整える効果もあります。
シソの殺菌効果
なぜシソが、お刺身のあしらいによく使われるのかご存知ですか?
シソには強い殺菌・防腐作用があるため、食中毒が心配なお刺身などの生ものに、しばし添えられています。また、シソに含まれる「α‐リノレン酸」は、体の内部で不飽和脂肪酸の「イコサペンタエン酸(IPA)」に変換されて、血流を良くする働きが期待されます。
血流が良くなれば、老化予防、心筋梗塞や脳梗塞などの予防にも繋がるといわれます。
シソの薬効を保つ保存方法
アオジソ(青紫蘇)は茎を水に浸けることで長持ちします。
アオジソの香り成分は、葉の裏側に集中しているので、なるべく裏側を刺激しないように、水の中で茎を少し切り落として、口の広いびんに茎が下になるように立てかけて入れます。水は茎が隠れるくらいの量で大丈夫。冷気がかからないようにラップやびんの蓋をして冷蔵庫で保管。水はこまめに替えて衛生的に保ちましょう。こうしていれば1週間は十分にピンとハリのある状態で保存できます。
シソの選び方と調理のポイント
◆新鮮なシソを選ぶポイント
鮮やかな緑色で茎の切り口に黒ずみのないもの。葉に斑点のないものを選ぶようにしましょう。
◆シソの調理のポイント
- シソの香りは葉の裏側にあるので、なるべく裏側を触らないようにしましょう。
- シソの香り成分は、脂溶性。油に溶けて旨味を引き出します。
- 包丁ではなく、歯の裏側を刺激しないためにもキッチンバサミで刻んでみましょう。
シソの調理ポイントを活かしたシソレシピ
★シソのジェノベーゼ風
【材料】 作りやすい分量
- シソ……10枚
- オリーブオイル……大さじ1
- アーモンド……5粒
- 粉チーズ……大さじ1
- クラッカーやバゲット……適量
~作り方~
- ① シソはキッチンバサミで細かく刻み、ボウルに入れる。
- ② 「①」にオリーブオイル、刻んだアーモンド、粉チーズ(すりおろしパルメザンチーズ)を入れてよく混ぜ合わせる。パルメザンチーズや粉チーズには塩分が多く含まれているので特に調味は必要ありませんが、お好みで塩を足してください。彩りにピンクペッパーを加えてもOK!
- ③ クラッカーやバゲットにつけていただく。
香りを活かしたシソ茶の作り方
★シソティー(シソ茶)
ハーブティーのようによく洗ったシソ茶をティーポットに入れ、湯を加えて1分ほど蒸らしてからカップに注いでください。ふんわりとさわやかにシソが香る和のハーブティーです。
★シソ梅茶
刻んだシソ、梅干しを湯呑に入れ、アツアツの鰹出汁やこんぶ出汁を注いでください。のどが痛い時、ちょっと風邪気味の時などにカラダを芯から温めるのでおすすめです。
シソ風呂の香りと発汗でリフレッシュ
湯船にシソと岩塩をそれぞれ適量加えてじっくり温まってください。湯気はシソの香りで心がリフレッシュ! 岩塩で発汗作用も促します。
※ご使用するバスタブの素材がシソと塩を入れても大丈夫か確認しましょう。
まとめ
脇役のイメージのあるシソですが、食べるだけでなく香りを楽しむ、食中毒を予防するなどシソの薬効、使い方は様々です。
「シソの香り成分は葉の裏にある」ということもポイントです。調理する時には裏側に気をつけてみてください。たとえば、シソ巻き料理などには葉を裏側にして巻きつけることが香りを楽しむポイントになります。
通年流通しているシソですが、本来は夏から秋に旬を迎える食材です。栄養価もぐっと高まる時期ですね。暑さで体力が奪われるこの時期、上手にシソを取り入れて清々しく夏を乗り切りましょう。
【記事監修】栄養士:志賀 靖子
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