子宮内膜症に悪い栄養素やサプリメント①
子宮内膜症は、近年10代、20代の若い世代での発症も増えている症状です。慢性化すると不妊の恐れもあることから、早めの対策が呼びかけられています。今回は、子宮内膜症に悪い栄養素やサプリメントについてお話します。
子宮内膜症に悪い栄養素やサプリメント①
最近は、10代、20代の若い方の間で子宮内膜症が広がっています。子宮内膜症は、子宮の内膜の組織が子宮外に広がって成長してしまうことから、酷い生理痛や多量の経血、腰痛、腹痛、腹部の膨張感などが生じます。子宮腺筋症とチョコレートケーキのう胞の2種類があります。子宮腺筋症は、子宮の筋層の内部に広がったもので、チョコレートのう胞は、卵巣に細胞が広がり、血液がたまって血腫が内部に付着してしこりができた状態です。このようなしこりができると、子宮の内膜と同じような症状が外部の器官にも起こり、子宮外に生理のような出血や痛みが生じます。これが子宮内膜症で激しい生理痛や多量の経血が起こる原因です。通常の生理と違って経血が体外に排出されず血腫となり、器官の外壁と癒着すると激しい痛みがあります。酷くなると日常生活に支障をきたすこともあります。
子宮内膜症を予防するにはトランス脂肪酸は避けよう
研究によると、トランス脂肪酸は悪玉コレステロールを上昇させ、善玉コレステロールを低下させることがわかっています。トランス脂肪酸は、液体の不飽和脂肪が固体になるときに水素に合成して生成されるものです。多くの加工食品に使用されています。
近年、トランス脂肪酸の健康におよぼす悪影響が指摘されており、できるだけ控えることが推奨されています。トランス脂肪酸は、マーガリン、ピーナッツバター、コーヒークリーム、ショートニング(ケーキやクッキー)、揚げたお菓子、焼き菓子、パン、コーン油、なたね油、栄養補助食品、ファストフードなどに多量に含まれています。
Missmer et al. (2010) の研究では、トランス脂肪酸の最高量を摂取した女性は、子宮内膜症のリスクが48%増加したという結果も出ていて、多くの研究でトランス脂肪酸のリスクが指摘されています。ある研究では子宮内膜症のリスクが3割も増え、さらに不妊症になるリスクは7割も上がったこともわかっています。
トランス脂肪酸は、それ以外でも心臓病や成人病、慢性疾患へのリスクを上げる食品として、できるだけ控えることが推奨されている食品です。最近、多くの食品に含まれているトランス脂肪酸ですので、よくラベルなどを確認しましょう。
まとめ
特に若い世代で子宮内膜症が増えていることが近年問題視されています。将来の不妊リスクを上げることから早めの対策が必要です。若い女性は、甘い物やファストフードが好きですよね。実はこれらの食品には多量のトランス脂肪酸が入っていますので、できるだけ控えるようにしましょう。そして子宮内膜症に良い栄養素やサプリメントを積極的に摂るようにしていくことが予防につながります。
引用文献
Missmer, S. A., Chavarro, J. E., Malspeis, S., Bertone-Johnson, E. R., Hornstein, M. D., Spiegelman, D.,& Hankinson, S. E. (2010). A prospective study of dietary fat consumption and endometriosis risk. Human Reproduction, 25(6), 1528-1535.
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