子宮内膜症に悪い栄養素やサプリメント③
最近、激しい生理痛や過度な経血があることから婦人科を訪れる女性が増えています。そこで判明するのが、子宮内膜症です。生理痛や経験の変調は子宮内膜症のサインの一つです。今回は、子宮内膜症に悪い栄養素やサプリメントをご紹介します。
子宮内膜症に悪い栄養素やサプリメント③
最近増える子宮内膜症は、放置するとさまざまな悪影響をおよぼします。酷い生理痛や多量の経血で、日常生活に支障をきたすケースや、妊娠しにくい体になることなどがあります。さらに他の疾患へつながる恐れもあるので、早めの対策が求められています。
子宮内膜症がもたらす病気
子宮内膜症は他の病気をもたらす可能性があります。子宮の組織が遠くの横隔膜、肺まで広がると、毎月の排卵や生理周期に合わせて、肺にも激しい痛みが生じます。肺腹膜へ広がると、肺から空気がもれ、息を吸うのが困難になる肺気胸を発症することもあります。この疾患は、月経随伴性気胸といい、重篤になると窒息の恐れもある、大変危険な病気です。月経随伴肺気胸は、もともと気胸の人に見られることが多いですが、全く肺が正常だった人でも起こることがあります。このように離れた臓器や器官の組織にまで子宮の組織が移転すると、大変危険だということが指摘されています。そのため、早期に発見し対策することや未然に予防していくことがとても大切です。
子宮内膜症予防ならカフェインやアルコールを控える
カフェインやアルコールも子宮内膜症には悪影響をおよぼすことがあります。子宮内膜症にかかる女性は、もともとアルコールの摂取が多い傾向があるともいわれています。アルコールは適度な量が良いとされています。
いくつかの研究でもアルコールの摂取が直接的に子宮内膜症を引き起こすことかがわかっています。Jurkiewicz et al. (2017) やTrabert (2011) の研究で子宮内膜症になりやすい人は、毎日のアルコール摂取の習慣があるということがわかりました。
一方で、Parazzini et al. (2004) やSavaris et al. (2011)の研究では、アルコール摂取と子宮内膜症との間に関連がないことも証明されていて、アルコール摂取については、関連性がある、関連がないという両方の研究結果がありました。
これまでの研究での知見としては、過度な量はやはり危険であるというのが共通認識でした。
カフェインやコーヒー摂取も子宮内膜症のリスクを上げるということがわかっています。カフェインには、子宮内膜症を誘発する女性ホルモンのエストロゲンのレベルを上昇させる働きがあります。そのため、カフェインの摂取が、子宮内膜症のリスクを高める可能性が考えられます。
まとめ
いくつかの研究で、カフェインとアルコールが子宮内膜症のリスクを高めることが示唆されています。アルコールやカフェインの摂りすぎは、エストロゲンレベルを上昇させ、子宮内膜症のリスクを高めます。
子宮内膜症予防として、カフェインやアルコール摂取はできるだけ控え、良い栄養素やサプリメントを摂るようにしていきましょう。
引用文献
Jurkiewicz-Przondziono, J., Lemm, M., Kwiatkowska-Pamuła, A., Ziółko, E., & Wójtowicz, M. K. (2017). Influence of diet on the risk of developing endometriosis. Ginekologia Polska, 88(2), 96-102.
Trabert, B., Peters, U., De Roos, A. J., Scholes, D., & Holt, V. L. (2011). Diet and risk of endometriosis in a population-based case–control study. British Journal of Nutrition, 105(3), 459-467.
Parazzini, F., Chiaffarino, F., Surace, M., Chatenoud, L., Cipriani, S., Chiantera, V., … & Fedele, L. (2004). Selected food intake and risk of endometriosis. Human Reproduction, 19(8), 1755-1759.
Savaris, A. L., & do Amaral, V. F. (2011). Nutrient intake, anthropometric data and correlations with the systemic antioxidant capacity of women with pelvic endometriosis. European Journal of Obstetrics & Gynecology and Reproductive Biology, 158(2), 314-318.
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