ビタミンCや食物繊維が豊富! サツマイモの栄養と効果
ホクホクして美味しいサツマイモ。料理だけでなくスイーツやデザートにも多く使われていて、子供や女性に人気のある野菜です。今回は、サツマイモの栄養から、レンジでの加熱方法、美味しいレシピまでサツマイモの魅力をたっぷりとお届けします。
寒い所が苦手なサツマイモの正しい保存方法
サツマイモの旬は9月~11月の涼しい秋の時期とされています。涼しい時期に食べると美味しいですが、実は寒い所が非常に苦手な野菜。13度~16度位が適温なので、冷蔵庫では保管しないようにしましょう。
サツマイモは低温と乾燥を避け、新聞紙で包んで風通しが良い場所で、常温で保存するのが最適です。この方法であれば、約2週間保管しておくことが可能です。少し寝かせることで甘みもぐっと増すため美味しいサツマイモが食べられますよ。
◎冷凍保存できるの?
正直、サツマイモは冷凍保存には向かないのでおすすめはしません。しかし、調理後ペースト状にしたり、熱を加えたりしてからであれば冷凍することは可能です。ただし、旨味や食感は少し落ちてしまいます。冷凍保管は1か月を目安として下さいね。
サツマイモの栄養と効果
サツマイモを食べると、お腹が快調になる、肌が綺麗になる、浮腫みが改善するなど様々な効果を得ることができます。サツマイモにはどんな栄養素が含まれているのか探ってみましょう。
■「ビタミンC」はリンゴの5倍以上
サツマイモは、「ビタミンC」が豊富で、その量はなんとリンゴの5倍以上! イモ類は、比較的ビタミンCが多く入っていますが、サツマイモはその中でもトップクラスなのです。
ビタミンCは、様々な病気の原因となる活性酸素を抑える抗酸化作用が高く、皮膚や血管の老化を防いでくれます。また、お肌の弾力には欠かせないコラーゲンの生成にはビタミンCは不可欠です。肌荒れやニキビを防ぎ美肌へと導いてくれますよ。
■豊富な食物繊維で腸内環境を整えよう
水に溶けない不溶性食物繊維「セルロース」とサツマイモをカットした際に出てくる白い液体「ヤラピン」の相乗効果で腸内を綺麗に掃除してくれますよ。
長く腸内に居座ることで病気の原因とされる脂質や老廃物を排出してくれます。更にヤラピンは、善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれる働きもあるのです。酷い便秘でお悩みの方はサツマイモを食べてお腹をスッキリさせましょう。
■カリウムで高血圧とむくみ予防
「ビタミンC」や「食物繊維」だけではありません。なんと、サツマイモは、体内の過剰なナトリウムや老廃物を排出してくれる「カリウム」も多く、手足の浮腫みの改善や高血圧の方にも効果的です。
加熱してもビタミンCが溶けにくいって本当?
ビタミンCが豊富なサツマイモですが、ビタミンCは熱に弱いため、なるべく火を通さずに食べた方が効果を得られます。しかし、サツマイモを生で食べるわけにはいかないですよね。
サツマイモの独特のホクホク感と甘さは、熱を加えなければ楽しめません。サツマイモのビタミンCを摂取しながら美味しく食べるにはどうしたら良いのでしょうか。
実は、サツマイモのビタミンCは、加熱しても溶けにくく、例えば、冬の寒い日に食べると絶品の焼き芋も、高温の熱を通しているにも関わらず8割程のビタミンCが残っています。
ビタミンCを逃さないように、熱から守ってくれるのが「デンプン」です。加熱をするとサツマイモのデンプン質が膜を張ってビタミンCが損失するのを食い止めてくれます。よって、焼いても、煮ても、揚げても、美味しさを損なわずにビタミンCが得られるのです。
サツマイモをレンジで加熱する方法
イモ類は水分量が少ないですが、サツマイモも同様です。レンジにかけると水分が蒸発し、煙が出たり、焦げて真っ黒な炭のような状態になったりすることもあります。
特に焼き芋をレンジで温めすぎると最悪の場合、発火し爆発することもあるので大変危険です。サツマイモをレンジで調理する場合は、十分に注意して下さいね。
サツマイモをレンジで調理する際のポイントは水分を足すことです。レンジは短時間で温かくなります。水分量の少ないサツマイモは、あっという間に蒸発してしまうので下記のような方法で加熱するようにして下さいね。
- サツマイモを水にくぐらせる
- 水気を切らずそのままラップで包み水分が逃げない状態にする
耐熱容器を使用する場合は、サツマイモの量にもよりますが大さじ1~2程度の水を入れてからラップをふんわりとかけてレンジにかけるようにして下さいね。
また、水が蒸発してしまう程長い時間レンジにかけないよう注意することも必要です。
甘いサツマイモを美味しく食べるレシピ
ホクホクとした食感がたまらないサツマイモを美味しく食べられるレシピを紹介します。旬の秋には数種類のサツマイモ楽しむことができるので、様々な品種で甘さ比べをしてみると楽しいですよ。
■フライパンでお手軽!大学いも
【材料】
- サツマイモ ……中1本
- サラダ油 ……大さじ1
- 砂糖 ……大さじ3
- 醤油 ……小さじ1
- 黒胡麻 ……適量
【作り方】
- ① 皮付きのままサツマイモを乱切りにし、水にさらしておく。
- ② フライパンに砂糖、醤油、油を入れて混ぜる。
- ③ ②に①の水気をよく切ったサツマイモを入れよく絡める。
- ④ フライパンに火をつけ調味料がふつふつするまで中火で焼く。
- ⑤ 弱火にして5分ほど蓋をする。
- ⑥ サツマイモに火が通り柔らかくなったら黒胡麻をふりかけて完成。
揚げずにフライパンひとつで手軽にできる大学イモです。冷めてくると砂糖も固まりカリカリ食感になって美味しいですよ。お子様のおやつにも最適な一品です。
■ホクホクサツマイモの具だくさん豚汁
【材料】
- サツマイモ…… 中1本
- かぼちゃ…… 1/4個
- 長ネギ…… 1/3本
- 玉ねぎ ……1/4個
- 人参 ……1/2個
- 舞茸 ……1パック
- 豚の薄切り肉 ……100g
- あく抜きこんにゃく……1枚
- 練りゴマ……大さじ3
- 味噌……大さじ3
- 出汁パック……1個
- 水 ……出汁パックに合わせた水の量
【作り方】
- ① 全ての野菜と豚肉を食べやすい大きさに切る。かぼちゃとサツマイモは皮付きのまま調理します。こんにゃくは水でさっと洗いカットします。
- ② 出汁パックを使い出汁をとります。ネギの青い部分があったら出汁として使いましょう。
- ③ フライパンで①でカットした野菜、肉、こんにゃくを炒めます。肉の油が絡んだら出汁の入ったお鍋に野菜とお肉などを投入し、全体に火が通り柔らかくなるまで煮込みます。途中、アクが出るので取り除いて下さい。
- ④ 全体に火が通ったら火を止め、練りゴマ、味噌を入れ味を整えたら完成。
サツマイモとかぼちゃの甘さが引き立ちホクホクと美味しいですよ。具沢山なので栄養もたっぷり補給できます。練りゴマを入れることでコクも出てお味噌も少なめにできるので塩分カットもできます。豆乳を入れてもバッチリ合いますよ。
まとめ
サツマイモは、お腹を快調にしてくれる食物繊維や美肌効果の高いビタミンCが豊富なので、積極的に食べたい野菜のひとつです。電子レンジでも手軽に加熱調理できますが、元々イモ類は水分が少ないので温め過ぎないように十分に注意して下さいね。
これからが旬となるサツマイモは、皮にこそ栄養が豊富に詰まっています。是非皮ごと食べて風邪予防をしましょう。
【執筆】野菜ソムリエ:大塚 由布子
※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください。
※当サイト内の全てのコンテンツ・情報につきましては、可能な限り正確な情報を掲載するように努めておりますが、必ずしも正確性・信頼性・安全性・最新性等を保証するものではありません。また、当サイト内の情報により被る、いかなる損失に対しても責任を負いかねます。尚、お問い合わせにつきましても応じかねますのでご了承くださいませ。